[Blender 2.8] パーティクルシステム [ヘアーダイナミクス]パネルの機能と使い方のご紹介
今回の記事は、Blenderでの『パーティクルシステム』の[ヘアーダイナミクス]パネルの設定についてです。
また、『パーティクル』の基本的な事や基本操作、どんな機能があるのかをざっくりとまとめたページもありますので、そもそもの『パーティクル』についてという基本的な所を知りたい方には、下記記事から御覧になることをおススメします。
※2020年7月19日 加筆修正を行いました。
目次
[ヘアーダイナミクス(Hair Dynamics)]
ヘアーパーティクル用の、物理学を使用した動的(ダイナミック)なプロパティです。
[ヘアーダイナミクス]という項目の名前の横にあるチェックボックスにチェックを入れて有効化します。
アニメーションで『モーションブラー』を使用する場合は、レンダリングする最後のフレームを超えて1フレーム余分にベイクする必要があります。
memo: 『モーションブラー』
『モーションブラー』を使用すると、動きのある部分にブレたような表現が簡単に実現できます。
『モーションブラー』の有無で比較すると↓の画像のようになります。左側が『モーションブラー』無し、右側が『モーションブラー』有りでレンダリングしてみた物です。
ちなみに、Blenderでの『モーションブラー』の設定方法は、一番簡単なのは、恐らく[レンダープロパティ]>[モーションブラー]を有効化してレンダリングする事だと思います。
[品質のステップ数(Quality Steps)]
フレームごとのステップでのシミュレーションの品質(高い値程、品質は良くなりますが、表示されるのが遅くなります)。
[ピン止めゴールの強さ(Pin Goal Strength)]
頂点ターゲット位置のばね剛性。
[構造(Structure)]
[頂点の質量(Vertex Mass)]
クロスの材質の各頂点の質量。
恐らく、『クロス』のように見立てて、設定した質量で計算するのだと思います。
[剛性(Stiffness)]
ヘアーのストランドの曲げに対する剛性(抵抗)を制御します。
[ランダム(Random)]
ヘアーの剛性をランダムにします。
[減衰(Damping)]
曲げ動作時の減速量。
[ボリューム(Volume)]
基本的なストランドモデルの代わりに、このボリュームモデルを使用すると、実際のヘアーのいくつかの現象をより効率的にシミュレートすることができます。
[空気抵抗(Air Drag)]
ヘアーの周りの空気の密度を制御して、ヘアーの流れを遅くします。
[内部摩擦(Internal Friction)]
個々のヘアー間の摩擦の量。
[ボクセルグリッドセルサイズ(Voxel Grid Cell Size)]
相互作用効果のボクセルグリッドセルのサイズ。…らしいのですが、これを使った時の違いがよくわかりませんでした。
ただ、[密度の強さ]でやってみた例で、この[ボクセルグリッドセルサイズ]の値を”0.1″にしていた場合にとんでもないこと(↓のGIF)になったので、複雑な動作を演算をする時に、あまり小さい数値に設定しない方が良いようです。
[目標の密度(Density Target)]
ヘアーの最大密度。
[密度の強さ(Density Strength)]
目標密度がシミュレーション時に与える影響力。
前提として、[空気抵抗: 1.0]、[内部摩擦: 1.0]、[ボクセルグリッドセル: 10.0]に設定します。
その状態で、[目標の密度]、[密度の強さ]の値を変えた比較をしてみました。
↑の[目標の密度: 0]、[密度の強さ: 0]よりも、↓の[目標の密度: 10]、[密度の強さ: 1]で設定した方がヘアーがふわっとボリューム感ある感じに広がりながら転がっているのがお分かりになるでしょうか?