[Blender 2.8] 伝染(線)するメッシュ変形[プロポーショナル編集]
今回の記事は、メッシュオブジェクトに編集を加える際に、そのメッシュに加える変化の仕方を変更できる『プロポーショナル編集』という機能についてです。
周囲のメッシュに徐々に変形を伝染させるような編集を行える機能です。簡単に滑らかなメッシュへ変形を行うことができます。
例えば涙のような形、ランダムなバラツキのある形、緩やかな坂、急な崖、台地のような形…
等々、様々な形を「より効率よく」、また「自然な形に仕上げたい!」という場合に、使いこなせたら強力な助っ人になってくれる機能だと思いますので、ご紹介させていただきます。
後日追記: 『プロポーショナル編集』と同様に滑らかで自然な変形を、”非破壊”的に実現出来る『フックモディファイアー』という機能についての記事を執筆いたしましたので、よろしければこちらもご覧ください。
※2019年12月11日 加筆修正を行いました。
※2020年8月25日 追記を行いました。
目次
『プロポーショナル編集モード』を有効にする方法
『プロポーショナル編集モード』になっているかどうかは、ヘッダーのアイコンの状態から判断できます。
有効になっている場合青、無効になっている場合は灰色の表示になります。
また、『プロポーショナル編集モード』は、[編集モード]か、[オブジェクトモード]の時に有効にできます。
- 無効
- 有効
『プロポーショナル編集モード』にする方法は、操作前に有効にする方法と、操作後に有効にする方法があります。
- ヘッダーからの有効にする場合 –操作前
ヘッダーの真ん中あたりにある、[◎]マークを押すか、またはショートカットキー[O]で有効にできます。、『プロポーショナル編集モード』を有効に出来ます。
- [オペレーターパネル]から有効にする場合 –操作後
操作後に出てくる[オペレーターパネル]の[プロポーショナル編集]にチェックを入れることによって有効にすることもできます。
オプションについて
[接続のみ]、[ビューから投影]というオプションをつけることも出来、そのオプションが付いている状態によってもアイコンの表示が変化します。
※なお、どちらのオプションも、[編集モード]でのみつけることが可能です。[オブジェクトモード]ではつけられません。
[接続のみ]
選択している頂点とつながっているメッシュにしか影響が及ばなくなります。
そして、プロポーショナル編集のサイズの半径に入る範囲というだけで、影響の減衰を決定するのではなく、減衰の比例を、接続している近さに対して比例して影響を及ぼす強さが変わるようです。
つまり、近い程影響が強くなり、遠い程影響が弱くなります。
- [接続のみ]状態のアイコン
[ビューから投影]
深度を無視し、その時点の3Dビューポートの視点で、半径に入る範囲に影響を及ぼします。
つまり、3Dを無理やり2Dで判断して減衰の影響を及ぼすというような感じです
- [ビューから投影]状態のアイコン
プロポーションのサイズ
例えば移動([G])すると、『プロポーショナル編集』の減衰の影響を及ぼす範囲を示す円が表れます。
[マウスホイール]を上下させると、影響を及ぼす範囲を広げたり縮めたりできます。
また、操作後に[オペレーターパネル]からも操作できます。
プロポーショナル編集の減衰タイプ
『プロポーショナル編集の減衰タイプ』にはいくつかの種類があり、
- ショートカットキー[Shift]+[O]
- ヘッダーの『プロポーショナル編集モード』ボタン横のプルダウンメニュー
- 操作直後に出てくるオペレーターパネルの[プロポーショナル減衰]
の内、どれかから減衰タイプの一覧を表示させて変更します。
- [Shift]+[O]で表示される『プロポーショナル編集の減衰タイプ』
- ヘッダーの『プロポーショナル編集モード』アイコン横
- [オペレーターパネル]の[プロポーショナル減衰]
タイプ一覧
種類によっての変化を画像を並べて比較してみます。
ちなみに、正面(フロント)視点からの比較画像が気になる方は↓の「Blenderの公式マニュアル」のページにありますので、お手数ですがリンクから移動なさってご覧ください。
外部リンク:Proportional Edit — Blender Manual