[Blender 2.8] メッシュを部分的に隠すのに便利な、マスクモディファイアーの機能と使い方のご紹介

今回の記事は『マスクモディファイアー』について取り上げさせていただきたいと思います。

このモディファイアーは、メッシュオブジェクトの指定した部分だけを非表示にすることが出来るというものです。

マスク 【 mask 】

マスクとは、覆面(をかぶる)、仮面(をつける)、隠す、などの意味を持つ英単語。ITの分野では、対象の特定の部位を処理や加工から保護する覆いの役割を果たすものをマスクということが多い。

引用元: マスクとは – IT用語辞典 e-Words

“マスク”と聞いて、恐らく他の3DCGソフトやシェーディングの知識をお持ちの方以外にも、ピンと来る方がいらっしゃるかと思います。

例えばPhotoshopCLIP STUDIOなどの画像編集ソフトやイラスト制作ソフトなどでもお馴染みの、「”指定した特定の部分”にだけ変更を加えてしまわないように保護したり、隠したりする機能」ですね。

  • 『CLIP STUDIO PAINT』の『レイヤーマスク』機能の使用例
CLIP STUDIO PAINT レイヤーマスク 元の画像
CLIP STUDIO PAINT レイヤーマスク

画像素材: ぱくたそ
使用ソフト: CLIP STUDIO PAINT

Blenderには、一部のメッシュを非表示にするという機能もあるのですが、その単なる非表示(ショートカットキー:[H])だと、[編集モード]で一部の頂点を非表示しても元々のメッシュに編集が加えられたわけではないため、[オブジェクトモード]ではメッシュは変更されていない、元のままのメッシュオブジェクトが表示されてしまいます。

これだと、一部のメッシュを隠すことが出来るのは、そのメッシュオブジェクトを編集している時だけで、[オブジェクトモード]に移ったり、他のオブジェクトを編集している時には、その非表示を反映することはできません。

Blender 非表示 hidden Cube 立方体 3DCG モデリング

そこで、[オブジェクトモード]や、他のメッシュオブジェクト編集中にも、メッシュオブジェクトの編集なしに、対象のオブジェクトの一部のメッシュを非表示にすることができるこの『マスクモディファイアー』が活躍します!

目次

まず最初に

Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング

『マスクモディファイアー』を追加したいオブジェクトを選択しておき、[プロパティエディタ]>[モディファイアー]>[モディファイアーを追加]で出てくる一覧から、[マスク]という項目を選びます。

Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング

各設定項目について

項目名概要入力可能な値
[モード: ]マスクするソースの種別。
この項目での選択によって、右に現れる項目で設定できるソースが決まる。
[頂点グループ]、または、[アーマチュア]
[頂点グループ: ][アーマチュア: ]マスクするソース用の『頂点グループ』(または『アーマチュアオブジェクト』)の名前頂点グループ名、または、アーマチュアオブジェクト名
[反転]マスクによる表示/非表示部分の反転。ボタンのon/off
[しきい値: ]マスクする部分の『ウェイト』値による制限を行う。0~1までの小数点数

[モード: ]

この項目で、オブジェクトに対してマスクするソースの種別を、[頂点グループ]か[アーマチュア]から選んで設定します。

Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング

また、この項目の選択により、その隣に現れる、『マスクするソース用の入力項目』種別が変わります

[頂点グループ: ] –[モード: 頂点グループ]を選択した場合

マスクするソースとして扱う『頂点グループ』を設定します。

Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング

[頂点グループ]モードでマスクする場合、『頂点グループ』を用意する必要があります。

  • まずは『マスクモディファイアー』を使用するオブジェクトとして球体を用意します。
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング 頂点グループ
  • [プロパティエディタ]>[オブジェクトデータ]>[頂点グループ]の欄で新しく“グループ”という『頂点グループ』を作成します。
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング 頂点グループ
  • [ウェイトペイントモード]で、『ウェイト』を、一番上の頂点を”0″、一番下の頂点を”1″と、グラデーションになるように塗ります。
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング 頂点グループ

ちなみに、『ウェイトペイントモード』や『ウェイトペイント』作業について、これらを活用する『スキニング』という作業工程の解説と共に詳しく書かせていただいた過去記事があります。旧バージョン(2.79)仕様ではありますが、「どういった工程なのか」や「どういう風にやるのか」というざっくりとした事を掴むためであれば、十分かと思われます。もしよろしければ、こちらも併せてご覧ください。

  • [モード: 頂点グループ]に設定し、更に、右側に現れる[頂点グループ: ]という項目に、『ウェイト』を設定済みの“グループ”を設定します。
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング 頂点グループ
  • この状態で[しきい値: ]でマスクする度合いを変更してみると↓のようになります。
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング 頂点グループ

[アーマチュア: ] –[モード: アーマチュア]を選択した場合

マスクするソースとして扱う『アーマチュアオブジェクト』を設定します。

各ボーン毎に作られる頂点グループの”ウェイト”をマスクのソースとします。 そういった意味では、こちらも『頂点グループ』をソースとして使っているわけですね。

ただし、マスクされるのはその時点で、[ポーズモード]で”アクティブ状態(選択状態)”になっているボーンのみです。

Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング

『アーマチュア』につきましても、[頂点グループ]モードの方でもご紹介させていただきました、『スキニング』という作業工程に、密接にかかわってくるオブジェクトなので、もしよろしければ↓の過去の関連記事も併せてご覧ください。

[アーマチュア]モードでマスクする場合、『アーマチュアオブジェクト』を用意し、その上で、その『アーマチュアオブジェクト』と『メッシュオブジェクト』をペアレント(親子付け)しておく必要があります。

  • 『マスクモディファイアー』を使用する『メッシュオブジェクト』と、それにペアレントする『アーマチュアオブジェクト』を用意します。
    今回は、スキンモディファイアー』で使用した唐草風の『メッシュオブジェクト』と、『スキンモディファイアー』の機能から作成された『アーマチュアオブジェクト』を使用します。
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング スキン モディファイアー 唐草

『スキンモディファイアー』については過去の記事で詳しく書かせていただきましたので、ご興味湧かれた方は是非こちらも併せてご覧ください。

  • [モード: アーマチュア]に設定し、更に、右側に現れる[アーマチュア: ]という項目に、『メッシュオブジェクト』にペアレント(親子付け)されている『アーマチュア』の名前を設定します。
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング スキン モディファイアー 唐草
  • 『アーマチュアオブジェクト』を選択した状態で、画面左上のモードを[ポーズモード]に変え、全てのボーンを”アクティブ状態(選択状態)”にします。
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング スキン モディファイアー 唐草 ポーズモード アーマチュア
  • [オブジェクトモード]に戻し、変化を見やすくするため、『アーマチュアオブジェクト』は非表示([H])にしておきます。その後、『メッシュオブジェクト』を選択して、[マスクモディファイアー]>[しきい値: ]を動かしてみます。
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング スキン モディファイアー 唐草 アーマチュア ポーズモード

[反転]([↔]ボタン)

[頂点グループ: ]か[アーマチュア: ]で設定したソースを反転させてマスクします。

その時点での、[しきい値:]以下の値の『ウェイト』が設定されている頂点は非表示になりますが、この[反転]を設定するとその表示/非表示を反転させます。

  • 反転前
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング 球体 sphere
  • 反転後
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング 球体 sphere

[しきい値: ]

この項目で指定した値以下の『ウェイト』の頂点部分をふるいにかけ、非表示にします。

ただし、[反転]をした場合は、表示/非表示部分が反転します。

Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング 頂点グループ
Blender マスク モディファイアー 3DCG モデリング スキン モディファイアー 唐草 アーマチュア ポーズモード

参考にさせていただいたサイト・ページ一覧

モディファイアー関連の記事のご紹介

この記事の他にも、Blenderの様々なモディファイアーについて、機能や使い方を私自身も試しながらではありますが、ご紹介させていただいております。よろしければ、こちらも併せてご覧ください。

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