[Blender 2.8] パーティクルシステム [子パーティクル]パネルの機能と使い方のご紹介
今回の記事は、Blenderでの『パーティクルシステム』の[子パーティクル]パネルの設定についてです。
また、『パーティクル』の基本的な事や基本操作、どんな機能があるのかをざっくりとまとめたページもありますので、そもそもの『パーティクル』についてという基本的な所を知りたい方には、下記記事から御覧になることをおススメします。
※2020年7月6日 加筆修正を行いました。
※2020年7月19日 加筆修正を行いました。
目次
『子パーティクル』とは?
『子パーティクル』とは、パーティクルの周りに更に追加で付ける事が出来る「サブパーティクル」の事です。子パーティクルは親パーティクルを基に作成され、物理を再計算することなく、子供の数と視覚化設定を変更できます。
基本的には[ヘアー]パーティクル、または[パス]でレンダリングする時に使用出来る機能です。
[オブジェクト]や[コレクション]でも使用できなくはないのですが、使える機能が大きく制限されます。
子パーティクルは、「パーティクル」か「面」から放出できます(オプションで設定できます)。「面」からの放出の場合には、分布が各面でより均一にするなど、ファー(毛皮)等を作成するのに適した使い方が出来ます。ただし、ソフトボディアニメーションを設定していて、ヘアーが放出メッシュを貫通しないようにする場合には、子パーティクルは親パーティクルに追従します。
子パーティクルを有効化すると、親パーティクルはレンダリングされなくなります(子の形状が親の形状とはかなり異なる可能性があり、表示しない方が良い場合が多いため)。親を表示したい場合は、視覚化パネルの[親]ボタンを有効化します。
子パーティクルは、親パーティクルと同じ材質で、放出された正確な場所に応じて色が付けられるため、全ての子パーティクルが異なる色や他の属性を持つ場合があります。
子パーティクルのタイプ(Child Type)
[なし(None)]
子パーティクルは生成されません。
[シンプル(Simple)]
子パーティクルは親パーティクルの位置から放出されます。
[補間(Interpolated)]
メッシュの面の親パーティクルの間で子パーティクルが放出されます。隣接する親パーティクルの間を補間します。これは、均一な分布を実現できるため、特にファー(毛皮)のような表現に役立ちます。一部の子パーティクルは仮想の親パーティクルになり、近くの他のパーティクルに影響を与えます。
ちなみに、[エミッター]のパーティクルの場合、[シンプル]だけは使えるようですが、[補間]は使えないようです。
共通の設定項目
[表示数(Display Amount)]
3Dビューに表示する子の数。
[レンダリング時の数(Render Amount)]
レンダリングされる時の子の数。
[表示数: 10]、[レンダリング時の数: 100]に設定した時の、3Dビューポート上の表示(左側)と、レンダリング時の表示(右側)を比べた物が↓になります。
[長さ(Length)]
子のパスの長さ。([レンダー]>[レンダリング方法]で[パス]を選択した時か、[ヘアー]パーティクルの時)
[しきい値(Threshold)]
[長さ]によって、パスの長さの影響を受けないパーティクルの量。
[シード(Seed)]
ランダム化された別の結果を得るために、子パーティクル用の乱数テーブル内のオフセット。
[集結(Clumping)]
[集結カーブを使用(Use Clumping Curve)]
パラメータの代わりにカーブウィジェットを使用します。
[集結(Clump)]
集結する量。”1.0″で先端、”-1.0″でルート(根本)で集結します。
[シェイプ(Shape)]
[集結]の形。”0.99″で逆放物線、”-0.99″で指数関数的な形状になります。
[集結ノイズ(Clump Noise)]
親の周りにランダムな集結を形成します。
[集結ノイズサイズ(Clump Noise Size)]
[集結ノイズ]のサイズ。
[粗さ(Roughness)]
[粗さカーブを使用(Use Roughness Curve)]
パラメータの代わりにカーブウィジェットを使用します。
[均一(Uniform)]
子の位置に基づいて、粗さを変化させる量。
[サイズ(Size)]
位置に依存する粗さの間隔。この値が小さい程、粗さが細かくなります。
[終端(Endpoint)]
パスの終端部分の粗さ(ランダム化)の量。
[シェイプ(Shape)]
[終端]の粗さの形状。
[ランダム(Random)]
ランダムなベクトルに基づく粗さの量。
[サイズ(Size)]
[ランダム]の粗さの間隔。この値が小さい程、粗さが細かくなります。
[しきい値(Threshold)]
[ランダム]で設定した粗さが影響しないパーティクルの量。
[ねじれ(Kink)]
[ねじれ]を使用すると、親の周りで子を回転させることが出来ます。
[ねじれタイプ(Kink Type)]
- [らせん(Spiral)] …各ヘアーの終端に螺旋を形成します。
- [三つ編み(Braid)] …子は親の髪の周りに三つ編みを形成します。
- [波(Wave)] …子は全て同じ方向に波を形成します。
- [放射(Radial)] …子は親の周りに、親の髪を通過する波の形を形成します。
- [カール(Curl)] …子は親のヘアーの周りに螺旋状に成長します。
- [なし(Nothing)] …なし。
[ねじれタイプ]共通の設定項目
[振幅(Amplitude)]
オフセットの振幅。
[集結(Clump)]
[集結]が[ねじれ]の[振幅]に影響する量。
[平坦さ(Flatness)]
ヘアーの平坦さ。
[頻度(Frequency)]
オフセットの頻度(1/全長)。この値が高いほど、より多くの回転します。
[シェイプ(Shape)]
始点/終点(回転の始まる場所)のオフセットを調整します。
[らせん(Spiral)]の特殊な設定項目
[振幅のランダム化(Randomize Amplitude)]
振幅のランダムさ。
[座標軸(Axis)]
オフセットにどの軸を使用するか。
[軸のランダム化(Randomize Axis)]
方向のランダムさ。
[ステップ数(Steps)]
ねじれ専用機能の解像度用の追加ステップ。
[シンプル]タイプの特殊設定項目
[サイズ(Size)]
[エミッター]パーティクルにのみ有効。子のサイズの乗数。
[サイズのランダム化(Randomize Size)]
子のサイズのランダムなばらつき方。
[半径(Radius)]
子が親の周りに分布する半径。
[丸み(Roundness)]
親の周囲の子の球状発生パターン。”1.0″で球状、”0.0″で面状。
[集結(Clumping)]
[ツイスト(Twist)]
流れに沿って親の周囲を回る数。
[ツイストカーブを使用(Use Twist Curve)]
カーブウィジェットを使用してツイストを調整します。
[補間]タイプの特殊設定項目
[仮想の親(Virtual Parents)]
仮想の親の相対的な量。
[ロングヘアー(Long Hair)]
長いヘアーに適した子を生成します。
若干、毛の流れが揃う気がします。
[パーティング(Parting)]
[仮想の親]を使用している時は、[パーティング]は使用できないようです。
[パーティング(Parting)]
親ストランドに子ストランドを束ねる割合。”1.0″だと、[シンプル]タイプのようになります。
[最小(Min)]
根本から先端への最小角度(ロングヘアー時は、先端の距離/根本の距離)。
[最大(Max)]
根本から先端への最大角度(ロングヘアー時は、先端の距離/根本の距離)。
参考にさせて頂いたサイト・ページ一覧
- Particles System — Blender Manual
- Blender Particle Tutorial [Cycles] – YouTube
- How to Morph Particles into Shapes in Blender – YouTube
- 【Blender】子パーティクルの設定(8/8)